学習態勢づくりについて・・・②

先日はプレマックの原理について書きましたが、今日は、課題の工夫の2つめとして、「目を使って、手を使う」ことについてです。
自立課題といえばよく、ペグさしとか棒さしという課題がありますが、子どもたちのどんな行動を目標としているのかをしっかりと考えておかなければなりません。
たとえば、単純に「棒をさす」ことが目標なら、棒を摘んで、入れる場所を見ずに、手で探りながら入れていくというのも目標達成になりますよね。でも、そうすると「見なくても入る」経験を積み、「見る」行動がほとんど入らなくなるのではないかと、個人的にはそう思います。
私は、棒さしの際には、「棒を見て受け取る」「見て入れる」を目標にしています。棒を見なければ手に入らないように、視線に注意しながら棒を手渡しします。そして、見ないと入らないように、受け口を動かしたり、狭くしたりします。
「棒をさす」行動ではなくて、「人(モノ)を見る」行動を増やすために、取り組んでいるように思います。他の課題でも、とにかく「目を使って、手を動かす」ことを一番に考えながら、課題を設定しています。
「子どもに課題を合わせる」と先日書きましたが、その中にも「譲れない部分は、絶対譲らない」ということも大切かと思っています。もちろん、子どもたちの発達段階によっても、その性格や個性によっても違ってくるので、一概には言えませんが。目標を定めるところに、しっかりと、慎重に力を注ぎたいと、そう思います。