自転車に乗るという行動を教える


幼児に自転車を教えることになりました。まず補助輪を外したときに、一緒にペダルを外しました。ペダルは右と左で回す方向が同じではなく逆なので、注意が必要ですが・・。それで、数週間はペダルなしで、足で地面を蹴りながら進むだけの自転車にしておきます。このときに、自転車をスイスイ乗りまくってる友だちと一緒に遊び、足で蹴るだけだとスピードが出ずにおいていかれたり、ついていこうと強く足で蹴ってスピードを出したりできるような環境があると、それも良いのですが。

それで、ある程度足を地面から浮かせても自転車に乗ってバランスが取れるようになったら、ペダルを装着させます。昨日ペダルを装着させました。そして、昨日1日である程度乗れるようになりました。
まずは、自転車に乗る行動を機能分析してみると、

(1)自転車にまたがる
(2)足で蹴り上げる
(3)ペダルに足をかけてこぐ
(4)ブレーキをかけて止まる

と、なります。ざっとして分析ですけど。。それで、(2)は非常にバランスを保つのが難しいので、まずは、

(1)自転車にまたがる
(2)押してもらいながら、ペダルに足をかけてこぐ
(3)ブレーキをかけて止まる

と、しました。
ここまで書いて思い出しましたが、ペダルを付けた後にすぐやらなければならないことを書き忘れていました。それは、ペダルを付けた感動があるうちに、「こぎまくる」ことです。小さな子どもならばこちらが後輪を軽く持ち上げてやることができますので、それで、「こぎまくる」練習をします。これが以外に難しく、すぐ足が止まってしまいますが、30秒くらいは「こぎまくる」ことができるようにしておきます。そのとき「こぐ!こぐ!」と強調して言葉かけし、「こぐ」の意味を知らせます。

さあ、練習に戻りますが、まずは実際にこぎまくって進むということが大切です。こちらが押しながら、「こぐ!こぐ!」と言い続けて、こぎまくらせます。すると、事前にペダルなしでバランスを取れるようになっているので、すぐにバランスよくこいで進むことができます。なので、頃合を見計らって押している手を離して自力走行させます。そのときに、まずは手は離すんですが、背中というかおしりのとこ辺りにこちらの手をすこし触れさせておき、「まだ押してますよ」風にしておきます。このほんの少しのぬくもりが、安心なのです!!!大袈裟ですが。
これができるようになったら、最初に出した機能分析のほうの練習に取り掛かります。唯一最大の難関はスタートです。ここでもペダルなしで培ったバランス感覚を利用します。まず足で蹴って勢いを付けてからペダルに足をかける練習をします。足で蹴る行動を「てくてく」、足を地面から離す行動を「スイー」としました。なので、「てくてくてくてく、スイー、スイー、スイー」となります。それで、「スイー、スイー、スイーーーーー」と、3回くらいで勢いを付けられるようにします。そして、バランスを取ってペダルに足をかけられたら、「こぐ」「こぎまくる」です。これで、ばっちりです。

その後、カーブについては、「行きたい方向を見る」練習をしました。車体を軽く持って安定感を出し、行きたい方向に「余所見」させます。ハンドル操作よりもこの「余所見」が大切です。これですぐにカーブもクリアしました。

こうやって教えている最中に思いました。
・・・、ことばが、重要だと。

教える工程はかわらないと思いますが、教える相手によってまだまだ工夫の余地ありだと思いました。
職場でも教える機会があれば、また考えてみようと思います。