RDI(4)

自閉症/アスペルガー症候群 RDI「対人関係発達指導法」―対人関係のパズルを解く発達支援プログラム
P30〜32
療育をする場所について、視覚と聴覚の雑音を取り除くこと、社会的・情緒的な情報に集中しやすくすると説明してありますが、学校などでは、なかなか難しい面があります。言ってて悲しいですが、限界があります。各学年、各学部を、点と点を結ぶには、やはりこのあたりの連携というのも必要なわけで。それを度外視して突き進むことももちろんできます。しかし、円滑な学年移行、学部移行を考えることも必要だと思います。もちろん、近づけることができればそれが一番良いので、周りへの働きかけはやっていかなければなりませんが。周りには働きかけず、自分が受け持っている間のみ、突き進むというのは、自己満足に過ぎない気がしますので・・・。
しかし、限界があるとはいえ、その縛りの中でいかにこの理想の環境に近づけるか、そこが腕の見せ所なんだと思います。パーテーションなんかもその1つでしょう。机の位置、向きを考えることも1つでしょう。子ども同士の配置、教材や教員の配置も1つでしょう。教室環境の整理もその1つでしょう。なるべくモノを置かない、置いてもすべて収納できるようにするってのも1つでしょう。掲示物をどこに貼るかというのも1つでしょう。1つ1つチェックしていけば、結構近い環境ができあがるんじゃないかと思っています。アイデアは教室不足を補えると信じてます。

また、RDIは結果を数値化しにくいとも書いてあります。RDIのアプローチは見たことがあったり、なんとなく知っているような内容が多いとも書いてありました。各章を読み進めていくと、いろいろ感じるんでしょうけど、私たちがなんとなくやっていること、かかわっていることを、系統的にまとめているものだという印象を、今の時点では持っています。でも、「なんとなくやっていること」の意味を、他の人の言葉でも、文字にして確認してみると、根拠にもなるし、自信にもなると、そう思います。理論が大切なのは、こういうことでもあるように思います。

そうそう、これは余談ですが、よく「他人の言葉ではなく自分の言葉で・・・」という言葉を聞きますが、採用試験の面接の練習に付き合ってくれた先生から、最後に「自分の言葉で上手く伝えられないときは、他人の言葉を借りてでも伝えられればいいんじゃないか。好きな言葉、心に残ってる言葉っていうのは自分が大切にしてることと繋がるから、好きだし、心に残ってるんだから。」という言葉をいただきました。この先生には本当に感謝しています。なんか、上の記事を書いていたら思い出しました。懐かしい・・・。